ねがい
楳図 かずお 小学館 小学館
非常に良質な作品集
表題作『ねがい』は楳図ファンの間で人気が高く、登場する人形モクメも同様にたいへん人気あるキャラです。内気で友達のいない少年がゴミなどから丹念に作り上げたモクメ。他人にとっては醜悪でも、自分にとってはかけがえのない友達。彼はクラスの少年の言葉を真に受け、『宇宙の力』によって生命を吹き込むことを試みます。けれど効果は出るはずもなく、そのうち年月が去り、普通に仲の良い人間の友人ができた彼は、もはや不要となったモクメを捨て去る。そしてある日、そんなことなど忘れて楽しい日々を送っていた少年に降りかかる災難とは……。
この本には上記の『ねがい』以外にも素晴らしい作品が収録されています。『Rojin』『鎌』など、まさに一流の仕事です。ちなみに『鎌』はすさまじく怖い作品なのに、最後は爆笑してしまいました。理由は読んだ方のみわかると思います。この本は装丁も大変豪華なので、怖くて面白くて、そして中身はとてもあたたかい楳図漫画が好きな方は、ぜひ手に取ってください。
恐怖 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)
楳図 かずお 小学館 小学館
恐怖もいいとこです
もの凄くびっくりしたこと。
ページ真ん中ら辺まで読んでた時に、ふと右手親指上ほどに小さい人の顔が浮かびます。
本を両手で持たないとこの現象はおこりません。
びびって床に落としてしまった〜。
高校の新聞部のエミ子と夏彦の周りで起こる怪奇な事件のオムニバス。
絵が美しいから、突然恐ろしい化け物が紙面いっぱいに出ると目がバッテンになります。
間違いなく今夜の夢にも出てきます。
静けさの中の狂気
一見美人なのにどこかゆがんだ顔、一見なにもないのに、よく見ると...。
静けさの中の狂気と恐怖をここまで装丁で表現している本はなかなか無いと思う。
初期の楳図せんせいは、実に絵がうまかった?
後期の作品に比べると、1960年代の恐怖マンガでは、
楳図せんせいは、絵や構図が丁寧で、一見、うまい、という
気がしました。でも、逆に言えば、後期(『神の左手悪魔の右手』
や『14歳』など)作品では、映画のような大スクリーンを
思わせるような、コマ割りと、ダイナミックな構成に移行して
いっているのがよくわかります。
全2巻の本書は、「楳図恐怖マンガってこういうのだったよな」
という典型的な作品で、今でも、その個性的な構図、テーマ
を楽しむことができます。特に、少女マンガの雰囲気をたっぷりと
醸しだした世界は、今では数少なくなった名作です。
恐怖のパイオニアを再確認できる珠玉の作品集
『UMEZZ PERFECTION!シリーズ』第5弾は、高校生記者エミ子と夏彦が遭遇する、さまざまな角度からの恐怖を描いた短編作品集。
全21話を2巻に分けて刊行。
1966年から70年にかけて「月刊平凡」にて連載された「高校生記者シリーズ」を『恐怖』と題して1971年に初単行本化。
雑誌掲載時にはページ数の都合からコマ割りや物語に詰め込み感があったが、ほとんどの話を単行本化の際に加筆・改稿。
ページ制約がなくなった分、物語が丁寧に語られていて、読者がより物語の中に自然に入っていけるように描き直されている。
雑誌に掲載されたものを【圧縮版】と言うなら、単行本は【解凍版】という感じでしょうか?
今回も先に発売されたPERFECTION!シリーズ『おろち』と同じく連載順に収録が並び直されているので、
初期のかわいらし絵柄のエミ子と夏彦から、だんだんとシリアスな絵柄に変っていく2人にも注目して下さい(笑)
今回、先に出ていた秋田書店発行の諸単行本(既にどれも絶版)には収録されておらず、
氏の単行本未収録作品集『妄想の花園』でしか読むことができなかったこのシリーズの第2話目にあたる「悪魔の24時間」が収録されており、
このUMEZZ PERFECTION!で初めて【高校生記者シリーズ・全話収録版】となっている点が嬉しい。
その代わりに、秋田版の単行本に収録されていた「灰色の待合室(高校生記者シリーズではない)」は割愛されているが、
これはまた別なUMEZZ PERFECTION!に収録されることを願おう。
さまざまな角度からの恐怖作品集。
巷にあふれている怖い映画やら漫画のテーマに、既に氏のこの作品集の中にその片鱗を見つけることができると思うと、
やっぱり楳図先生は恐怖のパイオニアなんだな!と再確認ができる珠玉の作品集です。
洗礼 (1) (小学館文庫)
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これがホラー漫画!!
怖い・・・怖すぎる・・・
絶世の美女と呼ばれた女優が自分の老いに恐怖し、そいて娘(男が生まれたら殺すつもりだった)を産みその子が大きくなってから自分の脳を移植する話。
お母さんの壊れっぷりと暴走振りがほんまに怖いしそれに気づいた娘が抵抗しながらも追い込まれれていく様子も恐怖!
そして脳移植シーンの怖さ・・・!!
1,2巻の怖さはほんますごいって!
ラストに近づくとだんだん怖さが薄れて凄まじいラストが待っているとおもいきやそうでもなくなんかうまくまとまって終わりました。(突っ込みどころはありまくるけど・・・)
しかしこの漫画すごいし楳図先生もあらためてすごいす!!!
これ子どもの時読んだらびびるやろな〜・・・
解説が…
お話そのもののレビューではなく、この「文庫本」のレビューにさせてください。どうしても一言!小説であっても漫画であっても、素晴らしい作品が世に出て、単行本からやがて文庫本になった時、読者が楽しみにする事のひとつが「解説」だと思うのです。よほどの事が無い限り皆さん読まれるでしょう?この文庫本は4巻あるうちの先頭、1巻(つまり起承転結の起)であるにも関わらず解説者が何を勘違いしたのか「転と結」=最後の種明かし、ネタばらしをしてしまっているではありませんか!これは作品はもとより、読書そのものに対する冒涜です。その他の解説文も何が言いたいのか分からない思い出語りに終始し、およそ作品と釣り合いません。わざとやってるんでしょうか?この解説文にゴーサインを出した編集者も最低、最悪です。今からでも遅くないので、解説を取り除いてほしい。「洗礼」という名作を読む上で、この文庫本第1巻は失敗作です。初めて読む方にはなおさらオススメできません。もし何が学ぶ事があるとしたら、たった1、2行の駄文が一冊の本を台無しにする典型が見られるという部分ですかね。呆れました。念のため最後に強調しますが、これらは全て解説を含めた商品に対するレビューです。
男の母親のお話
ほとんどのストーリーは覚えていませんでしたが
後世に残る強烈なシーンやつづく!の文字のはいった最終ページがたくさんあって
週刊漫画のやるせなさを思い出しました
足の裏の麻酔針、頭蓋骨穴あけ、逆さ巾着にアイロン、と脳にきざまれたコマがよみがえりました
必読の2巻めの最後は話半ばのクライマッックスで歌の歌詞のような台詞もまたなんとも怖いです
何でもありだった週コミの中では小学生も教師を誘惑するくらいでないと
お話にならなかったのではないでしょうか
過激な大人気作品群もまだ自分でも気づかない大人へのあこがれという言葉で説明されてしました
主人公は上原さくらでも若草いずみでもなく谷川先生という男の母であり
和代は若妻であると考えると非常にわかりやすいお話です
何をしても許されるのです
妻と母の問題が理解ができない男性は必読ですが
その設定で少年誌に発表をしたらどんな結果だったのかと思います
恐怖漫画とは宣伝できません
息子を持った母というのはこういうものであると納得することができない人は
少女漫画を理解できません
9歳の少女がお風呂で男の体を洗いたがったり寝床にさそったりというのは幻想です
それはあなたの母親なのです
女性については、美しくない女、仕事を持った女、結婚できない女、幼い女、大人びた若い女、平凡な女、とたくさんのタイプが少しは心情をさっすることができるような登場人物となっていて破天荒な行いにも
多少は理由があるかもと感じさせて大変よくできていると思います
作者が一分野での代表的な存在であり、たいへんな実力で少年青年層のファンも獲得したからこそ
少女向け作品もどうどうと識者からの高い評価を得られたことをすばらしく思います
幼い頃の母的なもの、大人の女への覚めた目線、恐怖感嫌悪感をおぼえているからこそ
描けた作品ではと思います
これは蛇シリーズにもいえることではないでしょうか
楳図作品では、ストーリー完成度超高し・・物語面では最高傑作か?
この4巻ものは、ドンデンガエシの結末。予想してませんでしたねえ。
すっかりだまされました。
大河ドラマ的長大な物語もありますが、
ストーリーの質の高さ、完成度、意外性、仕掛けの巧妙さ、
という面では、(もちろん、楳図作品を全部読んだわけでは
ないですが)今までワタシが読んだ作品の中では、お話としては、
最高傑作かもしれませんね。
生理的な怖さ、心理的な嫌悪感、永遠の生命、永遠の若さ、子供の
残虐性と幼児性というヤヌス性、SM趣味、フランケンシュタイン
症候群?・・楳図作品のたくさんのテーマとガジェットをこれでもか
というほど詰め込んだ割には、お話の破綻が少なく、読み応えのある
コンパクトな作品(それでも4巻ですが)に仕上がっていて、
好きですね、こういうの。
楳図 かずお 最高傑作!…ある意味では。
週刊少女コミックでうっかり読んじゃった当時の女の子は、さぞやトラウマになったことでしょうね。ストーリーはあんまりバラせない作品ですが…。主人公さくら。美少女ですが、いろいろヤバすぎます…。さくらのママ、いずみは元大女優。顔に醜い痣ができ引退、ひっそりさくらを産み、ひとりで育てました。…この母にして娘ありなのか?かなりアッパー系なお方です。楳図マンガには「ママが怖い」話がいっぱいありますが、文句なく№1です。「漂流教室」の主人公のママを100人分濃縮しても足らぬド迫力!…。しかし、さくらの学校の先生と奥さん、お気の毒です…。(特に奥さんが…)一度めは恐怖を。二度めは、さくらやママ他多数の人達に「そりゃちゃうやろ!」とつっこみ入れつつお笑いを。一粒で二度美味しい、お得なマンガです。
おろち 1 (1) (ビッグコミックススペシャル 楳図パーフェクション! 4)
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楳図氏の代表作が鮮やかに甦ったファン垂涎の書
「おろち」復刻シリーズの第一作。収録作は、「姉妹」、「骨」。私は小学生の時「少年サンデー」で読んだのだが、懐かしさが込み上げると共に、作品の骨格が良く出来ているのに改めて感心した。心理小説としても通用する程である。
「姉妹」は18才になると女性が醜くなると言う血統の龍神家の姉妹の葛藤と、その顛末を描いたもの。18才に近づくに連れ、姉の表情が次第に恐怖に取り付かれて行く描写が木目細かく描かれいて素晴らしい。次作にも共通するが、陰影の使い方が巧みで、雰囲気の盛り上げに貢献している。また、フキダシ以外の画中の字でも怖さを表現する芸の細かさ。そして、上述の通り、宿業と言える姉妹の心理的関係が二転三転する様は優れた心理小説を読んでいるかのよう。「骨」では不幸な生い立ちを持つヒロインが幸せな結婚をするが、夫が交通事故に遭い、必死の看病で夫は回復する。ところが、夫はガケから転落死。ここからの展開は捻りがあり、今読んでも唸らされる。後半、恐怖感が漸次的に盛り上がって行く構成は本当に巧みである。本作も前作と同様、人間の業が恐怖を生み出していると言える。
冒頭のカラー・ページは得をしたような気がした(絵画中の人物は楳図氏自身だろう)。今度映画化されるようだが、それがうなづける程、各コマが読者の視覚を意識している点も見逃せない。マンガだから当たり前だろう、と言うのは誤りで、自分本位の漫画家も多いのである。楳図氏の代表作が鮮やかに甦ったファン垂涎の書。
楳図初心者
最近楳図先生の作品を読み始めた楳図初心者ですが、この作品『おろち』も面白いですね〜。「姉妹」のラスト1ページは鳥肌が立ちました。
内容はもちろんの事表紙もオシャレで値段以上の価値はあると思いました。
楳図作品はまだ『おろち』『漂流教室』『洗礼』しか読んだ事がないのですがどれも素晴らしい作品でした。
これからパーフェクションシリーズで他の作品も揃えたいと思います。
まだ読んだ事がない方には是非とも読んでもらいたい作品です☆
最も美しいストーリーテラー
「おろち」という名のファッショナブルな美少女。
人間なのか魔物なのか、どこから来たのか、何が目的なのか・・・誰も知らない。
いや、恐らく誰も彼女の存在に気づかない。
彼女は不思議な力を持っているが、それが魔法なのか超能力なのかわからない。
・・・彼女はいつも一人の人間の人生を傍観し続けている。
不幸に陥れるわけでもなく、幸せに導くでもなく、時々彼女の持つ不思議な力でほんの
少しサポートするだけ。
彼女の視線の先にある人間を取り巻く背景にはさまざまな"負"が渦巻いている。
美醜
エゴイズム
劣等感
裏切り
復讐
渦巻く"負"を見つめるそのさまはまるでストーリーテラーのよう。
美しいストーリーテラー「おろち」を介して最も恐ろしいのは人間だという事を
強調している作品だと言える。
全巻必読
リアルタイム世代です。
ホラーというよりサイコサスペンス。サイコサスペンスというより人間観察。少年漫画でどうしてここまで人間を書けるのだろう。こういう作品を子供の頃から読めた俺たちは仕合せだった。楳図先生ありがとう。
クールな癖に、人間という奴が気になって仕方がないおろちの距離感がもうたまらない。以前の文庫版も揃えたけれど、これもまた揃えてしまう。それにまた、「大蛇」という絶妙なネーミング、姿もああ薄幸の美人歌手・藤圭子そっくりだ。久しぶりにあのねちっこい怨歌を聞きたくなってきた。
映画化かあ、なんと微妙な…
釈由美子の「スカイハイ」が実写版おろちだと思うので…
カバーをとって
おろちは装丁ちがいでチグハグに所持しているが
このシリーズは判型が大きいけど軽いし、カバーを取ったあとの表紙が特にすごくカッコイイ。
巻をおうごとに良くなる。4巻の表紙はポップアートのようだ。
14歳 (1) (小学館文庫)
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すべての芸術作品の中で最高傑作!!
墓まで持っていきたい作品です。(燃えちゃうけど)
「たとえぼく達が神に見放されるときが来たとしても、決して自分自身を見放してはいけない」というアメリカの台詞が大好きです。
普遍の真理
楳図 かずおはホラー作家のイメージが強かったのですが、これはホラーではありません。
普遍の真理を描いたSF超大作です。
今読んでも全く古さを感じさせません。
普遍の真理は古くなることはありませんから、この漫画も数十年たっても古さを感じさせないでしょう。
そして、読んでいると、「あの作品って」「あの映画って」・・
と『14歳』の影響を受けている作品を、いくつか思いつきました。
多大な影響力を持つ『14歳』。
楳図 かずおの傑作大作です。
想像力と創造力の限界を突き抜けた、壮大な「おもちゃ箱」
以前から楳図せんせいは尊敬していましたし、作品も好きです。
恐怖マンガ、ギャグマンガ家の大家としての楳図せんせい、という
イメージでしたが、この超長大な大河ドラマを読み終えて、感動以上の
気持ちに浸りました。
こんな作品、マンガ(劇画)は、世界での唯一の、壮大な
イマジネーションの「おもちゃ箱」ではないでしょうか?
多分、誰にも描けない世界を完全に描ききったといえる、大作です。
ストーリーが破綻?つじつまが合わない?構図がヘタ?
漂流教室以上じゃない?やっぱり子供しか描けない?
そんなことは、この『14歳』では、どうでもいいことです。
どのページのコマ割りも圧倒的で、映画でも無理だろうと
思うほどの筆致で、観るモノの心と体に迫ってきます。
また、遠大で残虐で壮大なテーマを、誰にもまねすることの
できない描き方、ガジェット、展開で、描ききりました。
冒頭の占い、チキン・ジョージ誕生から、最後の壮大な
人類の未来、宇宙の未来の展開、顛末になるとは、読者も想像でき
なかったと思います。
全巻読み終えると、長い永い苦難と恐怖の人類の旅に、自分も一緒に
仲間になって同行し、ついに完結した、そんな充実感、満足感を
得ることができる、超お奨めの大河ドラマです。
楳図先生お疲れ様でした。
先生の熱心なファンではないが、馴染みのあった80年以前の作品群をここ数年で読んできた。それぞれ面白かったが、喰い足りない部分がなかったわけではない。話の整合性を優先する事で、作者の内面にある混沌が存分に開放されてないのでは・・・おぼろげながらそういう歯がゆさを感じたのだ。そこでノーマークであったスピリッツ連載の後期の作品に手を出し始めた。世間一般には「真悟」の評判が良く自分も好きだが、楳図ワールドを胸糞悪くなるまで堪能させてくれたのはこの「14歳」だった。
トータルにみると成功した作品とは言い難い。ラストが惜しい。予定通りのプロットだったのかもしれないが、文庫版で言うところの最終13巻の展開には不満が残る。また、ご都合主義的展開のオンパレードである。細部のつじつまはあってないし、蒔いた種は刈り取られない。
だが、自分にはそんな事はどうでも良かった。作者は細部に囚われず己の持てる全てをこの作品に叩きつけようとしたのだ。冒頭の展開から「読者は黙ってジェットコースターのベルトを締めやがれ」作者がそう要求していると自分は解釈した。ジェットコースターは道なき道を走る。車輪が外れ、車両は空中で3回転し、気がつけばまた平然とレール上を走っている。冗談でもあるし本気でもある。竹中直人の「笑いながら怒る人」を思い出したりもした、そういう狂った展開の連鎖である。しかし、全編を通じたテンションと有機的説得力が作品世界を破綻させず維持する。これだ、これだ。自分はまさにこういうのを読みたかった。これに出会えて良かった、そういうお話でした。
楳図ワールド全快!!
まさに笑いと恐怖のまんがですね^^ホントに笑えるんですけど、真剣に考えさせられました。おすすめです。
神の左手悪魔の右手 (1) (小学館文庫)
楳図 かずお 小学館 小学館
楳図作品でも大分イっちゃってる・・・
コワいですよ〜・・・
スプラッタ、ゾンビ映画に免疫になっていても、残虐シーンの発想自体が突飛なところがあるので、手に汗握ることでしょう・・・。
もう初めから飛ばしています。
子供も危ないことになっています。正直、発禁処分にならないのが不思議なんですが、楳図氏のネームブランドが利いてるのでしょうか・・・。
大変におぞましい場面が多いのですが、絵はキレイですね。
個人的には、何気ない背景のきめ細かさにちょっと感動しました。
楳図イマジネーションの洪水
神の左手シリーズの中で唯一読み逃していた1篇ですが、やっと読みました。
読んでみると次から次へと壮絶かつ予測不能なシーンの連続で圧倒されたかと思えば、中盤でそれらのシーン全てが繋がっていくという展開で、読んでいる最中本当にどうしてこんなストーリーが思いつくのかと何度も驚愕させられました。
ただ、純粋に怖いかと言えば他でも書きましたが、そうとは言えません。生理的嫌悪感をビシビシ刺激するばかりでホラーの本質である「得体の知れない物への不安・恐怖」を感じるシーンは少ないです。
それから、「神の左手」が活躍するのは本作だけに思えるのですが・・・
ウエ…
初期のころの赤ん坊少女と黒い猫面を母にすすめられよんで楳図漫画がすきになったんですがこれはだめ。初期作品のように怖くないわりに気持ち悪いし、絵も昔のほうがずっとすきでした。とにかく気持ち悪くてグロテスクなので苦手なかたはやめたほうがいいです。
楳図かずおしか描けない、世界で唯一のお化け屋敷
『錆びたハサミ』の衝撃のオープニング。
さらに、『影亡者』にいたっては、エイリアンと悪夢とハリウッド
ホラーと「うしろの百太郎」と、とにかく、怖いのと
不気味なのを、ぜーんぶ足したくらいの、楳図先生という、
超個性の集大成です。
山の辺泉、想姉弟が体験する、恐怖とスプラッターの
局地。もう、漫画ではないですね。
ハリウッドの恐怖映画をも超えた、イマジネーションと
想像力、独特の個性の局地なんです。
特に、独特のコマ割と、残虐アップの連続は、ためられません。
マンガの格好をした、いわば、「これでもか」のお化け屋敷
ツアー体験です。
ユリイカに騙されて読んでみたが…。
作者のストリーテラーとしての才能の無さが解かっただけの浅はかな作品。ストーリーが薄っぺらな分、グロテスクに依存しているだけですね。「ユリイカ」でさんざん褒め称えていたが、とんだゾッキ本。彼には、黒ミサ、交霊術、陰陽道、往生要集などの、知識がほとんど無いらしく、ただ「ワー」「ギャー」しか、読み取れませんでした。
魔王ダンテの永井豪の足元にも及ばないな。悪いが。
「エコエコアザクラ」の古賀新一にも、及ばない。
「ユリイカ」とんだ食わせ物だ。と言う事です。
蟲たちの家
楳図 かずお 小学館 小学館
心理的な恐怖
女が自分の事を蟲だと思う物語「蟲たちの家」 、浮気を見た子供に自分がどんなように写っていたかと思う女「目」、幸せな日常が実は空想だったという「ロウソク」これらの作品は楳図かずお以外はつくれません。
楳図ファンは買うべきの商品でしょう。
この漫画を手に取った瞬間、”これは絶対おもしろいな!”と感じました。はい。
初めて楳図マンガを買いました。1話1話がおもしろくて、哀しく、読後感がすばらしいです。(あちらの世界から戻って来れない不思議な感覚)
一話読み切りの短編で、「どれもこれもおもしろい」という漫画は貴重なので、とても満足。
また、どの作品も恐くて哀しいのですが、不思議と読み終わった後は爽やかな気分になります。私は第二話「目」と第四話「きずな」が好きになりました。
さらにつけくわえると、本の装丁がすばらしい!
デザインが凝っているのはもちろん、カバーがリバーシブルになっていたり(表も裏も両方使える)、カバーに丸い穴が空いていて(その穴には透明なビニールが貼ってある)中が覗けるなど工夫が満載です。漫画の表紙とはしては珍しく(?)青いカバーも不思議な感じ。私はコレクターではないですが、持っているだけでうれしくなってしまう(?)本だと思います。はい。
収録作品は以下の通り。
第1話/蟲たちの家
第2話/目
第3話/ロウソク
第4話/きずな
第5話/螺旋階段
第6話/首
第7話/夏の終わり
あー、おもしろかった。
穴が.....!
楳図マンガのすばらしさは誰でも知っていると思うので本の作りに関してレビューさせてもらう。
タイトルになった短編はイアラ単行本や文庫サイズのシリーズで既に読んでいたが、
未読作品も収録されていたのと、本としての魅力から手に入れた。
美しい文学作品のような、異常で哀しい70年代の楳図世界をみごとな装丁でまとめあげてあると思う。
ウメズパーフェクションはさらに、「おろち」「恐怖」と装丁のすばらしさは増し、今現在(2007/12)
「超!まことちゃん」2巻でピークに達している。
祝!50周年 ジャパニーズホラー楳図ワールド
高校生の頃、「まことちゃん」にクラス中がはまっていて 何かにつけて「グワッシ」と言っていた思い出に懐かしみ、”蟲たちの家”を吸い込まれるようにいっきに 読んでしまいました。いくつかのストーリーで個々が予想もつかない展開の結末で改めて楳図ワールドを堪能しました。何十年たってもはまります。まちがいない!!
梅図マニアにはたまらない1冊☆
小学校のころからずっと梅図ファンで読み漁っていたのですが、久しぶりに読みました!復刊なのかオリジナルなのか?読んだことがない物語や記憶があるようでもこんな結末だったんだ!と感激しました。梅図マニア必見!!夜中のトイレには誰かについて行ってもらいましょう。
赤んぼう少女―楳図かずお作品集 (角川ホラー文庫)
楳図 かずお 角川書店 角川書店
いまになって読むと…
初めてこの作品を読んだのは、小学生の時でしたが、恐くて夜も眠れない程でした。当時は絵の怖さばかりに目がいってしまい、内容を疎かにしていました。そして、今読み返してみると…タマミちゃん、とてもかわいそうです。特に口紅を塗ってみて、鑑を見ながら、似合わない、かわいくない自分に対して涙ぐんでる所なんかは、こちらも泣きそうでした。外見がみにくく、世間からはじかれ、その結果精神が歪んで行く、という肯定は、現代社会においても山のようにある事です。最後に、バチがあたるという事で死んでしまいます。作者はこの作品を通じ、他人にはやさしくしなくちゃだめだよ、いじわるすると、こうなるよ、という事を言いたかったのでしょう。しかし、漫画的要素(キバがある、手が醜い、成長がとまる)が無ければ、こういう事実は、日常十分にありうることだな、と思いました。
1960年代作品とは思えない、イマジネーションと映画的な描写力
この名作選、やっと入手できました。
赤ん坊少女=タマミちゃんは、思ったより
怖いキャラではなく、どっちかって言えば、こんな姿で生まれて
かわいそうです。醜い者が、美しい者を徹底的にいぢめる、と
いう、ある種のねじれたカタルシスを得られて、おもしろい作品。
『赤ん坊少女』では、田舎に行ったあたり、バッグの中に忍び込んで・・
あたりから、ちょっと話がだれてきましたが、ギロチンみたいな
台が出てきたあたり、楳図先生、こういう仕掛け研究してたんだな、
という妙な感心をしたりして読んでいました。
『黒いねこ面』は、本文庫の多くのページをさいている中編で、
時代劇の化け猫屋敷ものが、後半、時を経て現代の復讐劇に
展開する、という、当時の少女漫画のレベルを凌ぐ、壮大な劇画
になっていて、私のお気に入りです。壁に塗り込められた多数の・・
という発想もすごいけど、コマ割や表現、描写が、今どきの
ハリウッドB級ホラー映画もかくありなん、と思えるほど、その先進性
先見性は、驚異的なものがあり、楳図先生の天才にびっくりします。
貴重な1冊で手元にいつまでもおいて、また時々読み返したい
作品です。
現代に息づく化け猫騒動
佐賀鍋島藩の化猫騒動に着想を得たと思われる「黒いねこ面」。多くの著者が物語化しているが、楳図版では黒猫を介して数百年後の現代で復讐を企てる。妻が当時のあらすじを覚えていたのですが、タイトルが分からずに探していて、ようやく見つかりました。
その他、得体の知れない不気味さと哀しさが漂う「赤んぼう少女」、最後の最後にどんでん返しが待ち構えている「怪談」と併せて全3作を収録。
おどろくべきキャラクター
「赤んぼう少女」は短編であるが、楳図かずおの極めてユニークな作品の一つである。悪のヒロイン、タマミは天才楳図かずおにしか描けなかった驚異のキャラクターだ。
赤ちゃんという普通は可愛らしさの同義語である存在をもって、このような恐ろしいグロテスクな怪物に描きあげたところが、なんとも凄い。それでいながら、このタマミにはある種奇妙な可愛らしさやユーモラスなところもないことはないのだ。このあたりに作者がずっとこだわり続けることになる、子供についての直観や見識をうかがうことができる。
全体のストーリーは薄幸な生い立ちの美少女が遭遇する恐怖の体験という昔ながらの少々陳腐な内容だが、対する怪物タマミの存在によって不朽の作品になったように思う。惜しむらくはタマミがこれ一作で消えてしまったことだ(実は「恐怖」シリーズ中の一篇で唯一コマ、タマミがでてくる。どの作品なのかは探してのお楽しみ^^)。
他の収録作では「黒いねこ面」が充実している。初期の丸い描線による作品だが、伝統的な化け猫話しをモチーフとしながら、楳図ならではの怪奇と幻想の世界を描き出している。
美醜の感覚
見当違いの意見かも知れませんが、楳図かずおの描く女性主人公に関する、ひとつの特筆すべき大きな特徴は、その美醜が、主人公や周辺に与える大きな影響・動機・原動力になっていて、それは、本編のことだけでは勿論なく、見過ごせない気がします。再三再四あらわれ感じられる、というかテーマの中心にあるのです。
少々、不思議でさえあります。
なので実は「赤ん坊少女」にかすかな同情を禁じえない気分にもなります。
この怖さは…幸せでありたいと願いながら、とうていそんなふうには行きそうにも無い、不合理で理不尽な状況を、こんな具合に表現したのか、などと、考えてしまったり、深読みしてしまいます、ねえ。
恐怖への招待 (河出文庫)
楳図 かずお 河出書房新社 河出書房新社
赤んぼ少女 (ビッグコミックススペシャル)
楳図 かずお 小学館 小学館
原稿本来の形に戻されたPERFECTION!版の「タマミ」
この作品は、1967年に少女フレンドに連載された後、扉絵や一部コマの削除、セリフの改変など行い、
話が細切れにならないように1つに繋げて、秋田書店から『のろいの館』と改題して初単行本化されました。
その後の作品集や文庫では、『赤んぼう少女』と再び改題されたので、結局3つのタイトルがあるのですが、
今回のUMEZZ PERFECTION!第9弾は【連載初出当時の形態を復活させるのがコンセプト】ということで、
タイトルも『赤んぼ少女』に戻され、扉絵や削除コマの復活、そして、セリフも限りなく連載時に近い形に戻されたようです。
・・・にも関わらず、今回収録の本編冒頭のカラーページは連載時のものではなく、
1985年に発売された大型の作品集、『楳図かずお恐怖劇場』発売時に彩色されたものを収録・・・という、謎の編集、
結果、既発単行本『のろいの館』や文庫『赤んぼう少女』とは、ずいぶん違った印象になりました。
特にタマミちゃんが鏡の前で1人寂しくお化粧をする有名シーンがあるのですが、既発単行本では「ははは」の笑い声のみで、
その狂気の笑い声の行間からタマミの寂しさや哀しさが伝わってきたのですが、今回は喋っている分、
あまりそういう(タマミの内なる感情)は、伝わってきませんでした。
その他のシーンでもセリフが元に戻されたことにより、「あれ?ここってこういう感じのシーンだっけ!?」という部分が多々ありました。
これが連載時の(楳図先生が作った)本来の形なのかも知れませんが、既発ヴァージョンに馴れ&愛着がある自分としては、
『のろいの館』や『赤んぼう少女』ヴァージョン読後の「タマミちゃん、なんだかかわいそう・・・」と思った印象も含めて、
今回のPERFECTION!ヴァージョンよりも、上記2タイトルの方が個人的には好みです。
巻頭口絵に『のろいの館』の単行本表紙を収録したのは◎!
祖父江さんに自由を
このシリーズは、楳図作品のまたぞろ再刊ではなく、祖父江さんのデザインに価値がある。超まことちゃん以降、ちょっと祖父江節が抑制されているようで気になる。再刊にしては高いプライシングなので、どうせなら思い切ったデザインで楳図作品を読んでみたい。
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